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古の街道から見上げる、千曲川が拓いた巨岩

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巨岩、奇岩に出会うと、なぜか胸がトキメク。

JR小海線の高岩駅と馬流駅の間にある天狗岩は、突然視界に現れるゴツゴツとした断崖の露頭で、有無を言わせない存在感が猛々しくも美しい。

南佐久には、千曲川が数百万年かけてフォッサマグナを南北に掘削した結果、こうした巨岩が多い。   

                          

今でもそうだが、千曲川の急流は人々の生活にとって御し難い存在だった。天狗岩の真下は特に難所で、岩に寄り添う木や蔓をつかんだり、板子を敷いただけの棚道を通行する時代が長く続いたという。

佐久と甲州を繋ぐ古の街道は、千曲川の東岸に難所が多いことから西側に新道が整備された。

しかし、現在の小海町・東馬流集落から佐久穂町の四ツ谷集落までは、この天狗岩の棚道を通る千曲川の東岸の道が残された。四ツ谷集落から抜井川にそって十石峠(標高1,351m)を越え、秩父へ抜ける武州街道に合流する道筋として利用されたためである。

そのため千曲川東岸のルートは長野県道2号線(川上佐久線)として今も地域の生活を支えている。

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高岩駅と馬流駅間(約1.9㎞)を歩いてみる。

集落の家並や長閑な田畑の風景が続き、ランドマークの天狗岩をかすめるように、時おり若草色の小海線がトコトコと進む。

街道と交差する踏切を渡ると、訪問者の意識にここで暮らす人々の気持ちが混じり込んでくる。

長閑な風景の一方、人々に苦労や工夫を強いてきたに違いない高い標高や、狭量な土地。

 

天狗岩の近くには、秩父事件の困民軍が政府軍に殲滅された、悲劇を記す碑がある。

山々によって遠く隔てられているように感じる埼玉県秩父と南佐久は意外に近い。天狗岩のある千曲川東岸は、地質的に「秩父帯」の一部だという。秩父を出発した困民軍は、群馬県上野村を経由し十石峠を越えてこの地で終焉を迎えた。

今は、静寂だけが残されている。

ところで、映画監督の新海誠さんは、小海町で生まれ高校は小海線で通学していたそう。

そういえば、この両駅間の散歩で出会う踏切は、なんとなく監督の映画シーンを思い出させる。

小海線の本数は少ない。

天狗岩への散策は、高岩駅で下車し馬流駅から小海駅までの約4.4㎞(登り道)、或いは馬流駅で下車し八千穂駅まで歩く約4.1㎞(下り道)がよい。

 

ウォーキングのご褒美として、八千穂駅ではレストランたかとんぼやタミーベーカリー、小海駅では、敷島パイやアイリーバーガーズの美味しいもので疲れを癒したい。

巨岩、奇岩に出会うと地質的なタイムトリップを体験できる。

文:りき(^^)/

南佐久の山小屋暮し

さくほジーバ共和国執事

柴犬メイの同居人

ほっともーめんと

お車をご利用の方におススメのコース

23分

〇JR小海線・高岩駅から馬流駅の間、片道約1.9 km、徒歩約 23 分。

※電車本数が少ないため、このコースはお車の利用をお勧めします。

【駐車】高岩駅近くの町営住宅穂積ひだまり団地の来訪者向け駐車スペースをご利用ください。

八千穂駅、小海駅で駐車の方は、共に駅近くの町営駐車場をご利用ください。

60分

JR小海線をご利用の方におススメのコース

〇馬流駅で下車し八千穂駅まで、片道下り路約4.1 km、徒歩約54 分。 

〇高岩駅で下車し小海駅まで、片道登り路約4.4km、徒歩約66分。 

※電車待ち時間を考慮すると、駅近くに飲食店や休憩施設があるこのコースをお勧めします。

Access

  • 鉄 道:

     〇北陸新幹線・佐久平駅または、中央線・小渕沢駅からJR小海線をご利用ください。

  • 自動車:

     〇中部横断自動車道・八千穂高原IC、或いは国道141号から、JR小海線方向に。

 

  • 駐車場:

     〇上の「ほっともーめんと」をご参照下さい。

Caffe/Lunch(JR小海線・八千穂駅周囲)

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restaurant たかとんぼ

JR小海線・八千穂駅前。たかとんぼは1990年に、奥村土牛記念美術館が開業時に、訪れるお客様のお休み所として始まった。とんぼをモチーフにした彫金オブジェがさりげなく店頭を飾り、帰路の小海線を待ちながら、店主が抽出するコーヒーと手作りケーキをいただくと、散歩の疲れを忘れます。写真は「さくほなーら」。佐久穂町産の米で作られる麺でもっちりとした独特の食感の「さくほーめん」のパスタ。

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黒澤酒造

酒蔵ショップ「ギャラリー黒澤」では、黒澤酒造のお酒、ローカルクラフト品等の販売。黒澤酒造の季節商品や限定品、大吟醸など6種の試飲は、お猪口付きで3種300円、5種600円。また、佐久穂町在住で「信州の酒PR大使」由井志織さんが、利き酒に最適な器を追及して試作を重ね完成させた酒器「酒の香唎(かき)く」等も販売されています。

隣接のギャラリー喫茶では、酒蔵の湧水で沸てられたコーヒーや吟醸ケーキの他、夏季にはジェラートニーナが出店し甘酒や果実のジェラートも楽しめます。

※JR小海線・八千穂駅から徒歩4分。

国道141号からは、佐久穂宮前の信号から東に550m。

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Tummy Bakery(タミーベーカリー)

JR小海線八千穂駅前の焼き立てパン屋さん、北海道産小麦100%&無添加生地/生酵母&天然酵母パン。

町内産の信州サーモンを使ったパニーニ等の惣菜系パンの他、キャンディミント風味のチェコデニッシュ、信州味噌あんの塩バターロール等、テイクアウトにもピッタリ。2023年5月のテレビ朝日「人生の楽園」の主人公に。

※JR小海線・八千穂駅駅前。国道141号からは、佐久穂宮前の信号から950m。

JR小海線八千穂駅前の焼き立てパン工房。北海道産小麦100%&無添加生地/生酵母&天然酵母パン。町内産の信州サーモンを使ったパニーニ等の惣菜系パンの他、信州ご当地パンのオリジナル牛乳パンやおやきパン等、テイクアウトにもピッタリ。

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Caffe/Lunch(JR小海線・小海駅周囲)

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パイの店 敷島屋

パイの製造、販売。小海駅から徒歩4分、駅舎の裏手の方向(東側)にあります。地図をよく見ながら訪ねてみてください。この地域では昔から有名で、だれもが「あそこは美味しい」と言う店です。サクサクのパイ生地とブルーベリー、イチゴ、リンゴ、ブドウ等の地元の食材との美味しいハーモニー。カスタードやフルーツクリームが包まれたロールパイは、ワンハンドで食べやすくテイクアウトにもおススメです!

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Irie burgers アイリーバーガーズ

JR小海線・小海駅から徒歩3分。テイクアウト専門のグルメバーガー店。千曲川を渡る「清流ふれあい橋」近く、緑色のコンテナがお店。看板バーガーは、手ごねの牛ひき肉や自家製和風オニオンソースの「アイリーバーガー」。バンズは小海町の「高原のパン屋さん」製です。

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小海町農産物加工直売所(プチマルシェこうみ)

JR小海線・小海駅から徒歩7分。馬流橋で千曲川を渡ってすぐの国道141号沿いにあります。地元農産物の他、ランチタイムからカフェタイムまで寛げる「まめカフェ」を併設。町内で焙煎したオリジナルブレンドのコーヒーやスイーツや食事。テイクアウトにも最適の日替わり弁当店内は、地元のおばちゃんの手作りの優しい味。

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​桔梗屋

JR小海線・小海駅前。名物ソースカツ丼は、この地域のソール丼。長年に渡り地元の人々や小海町を訪れる旅行者に愛されてきた中華レストランです。お店のストリーは、ウェブサイト「百年食堂−街に愛される老舗の歴史と味の物語」にも詳しく紹介されています。※「百年食堂」は読売広告社の登録商標です。

>小海町観光協会_店舗紹介

>​百年食堂_全国の百年食堂を訪ねて

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